3.脳写真MRIから捉える教育

教育を行う時の資料としてMRI画像を診ていく場合、対象を4つに分けて考えるとよいでしょう。
それは、①健常脳に見える人、②脳が破壊された人(低酸素症・脳症・脳梗塞など外的に加えられた障害によって壊れた)、③脳発達における形成障害(遺伝子の異常・知的障害・環境要因で発達が全体的に進まなかった)、④その他(変性代謝疾患など)などです。
この4パターンによって、それぞれに予後や、経過やプロセス、いわゆる教育に応用するノウハウが一つずつ違います。

①健常脳に見える群

脳の発達が一定水準に達していますので、本人の興味や好奇心の形成が、脳の基本的な機能ルートを刺激することに強く関係してきます。本人が好む事柄に関係して特定の脳機能ルートがより成長すると考えられます。正常群でも物事の得て不得手はあるものです。得意なものは、より早くより多くの情報を脳に吸収することができます。得意な脳機能ルートを使ってより深く物事を進めていくことで、不得手な脳機能ルートも快く使いこなすことができるようになります。

②脳の破壊性病変(脳梗塞などを含む)

正常発達するはずだった、あるいは正常発達してきた脳ですから、障害を受けるまでに脳が獲得した事柄が成長を促したり、能力を再構築することに役立ちます。傷つかなかった脳は、過去の記憶を細胞の中に持っています。まず、学習していた事柄に戻って、脳の教育・リハビリを再構築することが重要だと思います。このタイプの障害では、健常脳群よりも得て不得手の差が極端になったと考えればよいと思います。得意な脳機能ルートをまず支援者が探してあげることからはじめなければなりません。その際に、脳画像は有効な手段で、障害が重ければ重いほど、その有効性が高くなります。

③脳の発達形成障害

千差万別の取り組みが必要になると思います。遺伝子病が明らかな場合は、その病気とも闘わなければなりません。知的障害も重度から軽度まであります。自閉症などもどのように教育するか今後の課題です。学習障害もその本質を単純な概念の形成だけでなくさらに形態的な実態を把握していく必要があります。しかし、これらの疾患に比較的共通しているのは、海馬を中心として辺縁系といわれる領域と記憶の貯蔵に関係している側頭葉の紡錘回、下側頭回の領域の発達が遅延していることです。
 したがって、この形成障害では、海馬と側頭葉の発達段階を十分把握することで、千差万別の症状も共通の視点で見ることができます。

④その他

脳の形態と一致しにくい脳発達がときとしてあります。このような人は比較的まれですが、その原因を充分に時間をかけて検討する必要があります。
 総じて、障害児(者)であっても健常脳に見える人であっても、脳の形態上の発達サインは、我々に有益な情報をもたらしてくれることは確かです。

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1.脳から考える教育学

脳から考える教育学では、教育の現場でどのように脳写真を活用することができるか?を考えてみたいとおもいます。
MRIによる脳の形、脳の構造を詳しく分析して、その人の持つ脳の機能特性を診断することが、一番重要です。
そこから引き出せる情報は一人一人異なります。その情報は、非常にケースバイケースで、確実に、色々な情報が引き出せるのです。
脳の学校のコンセプトは、脳写真から教育する情報を得ることです。くわえて、脳の酸素の使い方をみて、教育していくことです。

脳から考える教育学とリハビリ

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2.脳から考えるリハビリテーション
3.脳写真MRIから捉える教育

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2.脳から考えるリハビリテーション

今まで多くの学者が脳について研究してきているにも関わらず、脳研究の分野では、実際に脳から直接応用されることがすくなかったのです。
一見、脳からとおもっても、心理学上の推論からの話で、脳からではないことがほとんどでした。
  現在のところ、脳の形がわかり、酸素を使っている状況が見えてきました。ですから、それらの情報が障害のある脳でも、リハビリテーションや教育の場に適切に与えられ、実践的に活用されるようになれば、これからどんどん、障害脳は、よい状態に変えられていくことでしょう。

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